2007年10月03日 22:56
(公式あらすじ)
マチの戦いが終わり、最後のパイロットにはウシロが名乗り出た。自分たち15人が始めた戦いを、自分の手で終わらせるために――。家に戻ったウシロは、要次郎にすべての真実を打ち明け、要次郎もまたウシロの決意を受け入れる。ようやく素直になれたウシロは父の仕事を手伝い、カナには暴力を振るっていたことを謝り、償いとしてカナが暮らす家を守ることを誓うのだった。そして、ついに最後の敵が出現する。敵ロボットの顔に点る光の数はわずかにひとつ。相手も自分の地球を守るために戦い、勝ち続けてきた証である。ひとりコックピットに座るウシロは強敵を相手に苦戦しながら、仲間たちの姿を思い出していた。この戦いの結末は果たしてどうなるのか!?
※原作は読了しました。
――孤独ではないぞ。
【感想】
とりあえずスタッフさん、お疲れさまでした。
いろいろと改変が叩かれたりしていますが(私も過去の感想記事で結構言いましたし)、なんだかんだ言って楽しめました。いろんな意味で。
とりあえず総括は最期にして、今回の感想です。
宇白兄妹の物語としては十分な出来だったと思います。流石に後半の主人公だけあって、ウシロとカナちゃんの心情変化にはなかなかの説得力でした(この辺はマチもそうですね)。
しかし、宇白兄妹(町兄妹)の話に話数を割いた分だけ他のキャラの「物語」が薄っぺらくなってしまっているのが非常に残念でした。特にコモとかは、その弊害をモロに受けてしまったと思います。
またこの辺は後述。
●「ぼくらの」最後の戦い。
そして、「相手側」にとっても最後の戦いでした。
最初の頃は無関心・無表情・無感動を地でいっていたウシロが仲間達のことを回想するまでになったのか、と感激してしまいました。
もちろん2つ前の戦闘で、ウシロの親友だったカンジが15人について触れていたのも大きいと思います。
この辺の構成は素直に上手いと思いました。
●30時間にも及ぶ戦い。
街には戦闘を無言で見つめる人々。
息子を応援する父親。
兄を心配する妹。
佐々見さんが言った、「孤独ではないぞ」の言葉に象徴されるようでした。
少し胸が痛くなる演出だったと思います。
●そして、決着
ウシロが言った、「お前たちとも、すぐに会えるさ」というのは誰に向けた言葉なんでしょうか?
相手側の地球のパイロット、ということも十分考えられますが、私は「ぼくらの」の地球側――15人の仲間たち――に向けられた言葉のように感じました。
今回カナちゃんに対して「お前も15人目の仲間なんだぞ!」と言ったように、ウシロは仲間意識が強くなったように思えます。
そして、戦闘中の回想もありました。
だから、私は「お前たちとも、すぐに会えるさ」という言葉は敵を倒すことによって、最後のパイロットとして、パイロットだった仲間に向けた言葉なんじゃないか・・・と思うわけです。
もちろん、向こうのパイロットへの言葉という線もありますが(むしろ、そっちの方が濃いのではないかと思ったり・汗)。
●フタバとサンタ
再登場するとは思っていませんでした。
そして人によってはこの2人を見せることによって、「後味の悪い終わり方」だと思う方もいらっしゃると思いますが、私はちょっと納得してしまいました。
ダイチ回の感想にも書いておきましたが、原作ではこの後に『ダイチにーちゃんはあたしたちをおいていったんじゃないよね?』 というモノローグが入っていました。
当時は「なぜ削ったんだろう・・・?(´・ω・`)」と思っていたりしたんですが、なるほど、この展開に持っていくためだったんですね。
フタバ達が大好きだった兄の、本当の意味の死を知ることができて良かった、と思いました。
以下、いろいろと言いたいこととか(笑)。
まず、忘れ去られたナカマのユニフォーム。
これに関しては正直怒ってます。もうちょっとしっかりして下さいスタッフさん。
そして上記にも書いた、特定キャラの描写に時間をかけすぎ、他のキャラの個性が生かされていなかった点とか。
ナカマとアンコはまだ許容できました。それにしてもコモは酷い。
なぜコモに時間を割けなかったのか?と考えると。
そういえば当時、任侠アニメ:「やくざの」が放映していましたね(苦笑)。
正直ヤクザ設定の意味と言えば、コエムシを破壊する以外に無かったと思うんですが・・・もうちょっとこの辺をなんとか出来なかったんでしょうか。
何気にこのアニメ、1話1話で見るとなかなかなんですが、通して見ると・・・・・・っていうことが多かったような気がします。
それが最も顕著に出ているのが、支配者&財界投げっぱなしだったような。
私は投げっぱなしエンドでも全然気にしないタイプなのですが(例:「なるたる」アニメ版など・笑)、このアニメに関してはそんなモノを入れるくらいなら子供達のエピソードを入れろと(以下略)
最後に、原作改変について。
ここまで叩かれたのはかなり珍しいと思います。
ですが、いろいろ言いたくなる原作ファンの気持ちも分かります(私は原作をチズ編が終わった後に購入しました)。
「原作と全て一緒でないと価値がない/面白くない」という意見なら論外ですが、前半で一番叩かれていたのがナカマ編での、ナカマが自分の本当の気持ちを吐露するところという、ナカマ編の見せ場であったことから不満に思う気持ちもよく分かりました。(ちなみにナカマ役の声優、井口裕香さんは原作ではこのシーンが一番好きだ、と雑誌インタビューで仰っていたそうです)
あとはカコ・チズ編後半あたりでしょうか。
(チズ編改編については→こちらでいろいろと語っていたりします。)
この辺も個人的には許容範囲です。
が。
後半については原作関係無しに叩かれていたように思えます。
これは多分、一時期子供達の出番が急激に減っていたことからだとも思えます。
もちろん、一番の燃料は監督ブログであったことでしょう。
その他にも色々と尺の問題だとかがあったと思います。
だから、いっそのこと大きく変えてみてはよかったのでは?と思ったり。
(この案は、「月の静寂、星の歌」様の最終話感想にも出されています。)
確かに最初は原作ファンには叩かれるかも知れません。
が、「アニメ版」の出来が素晴らしいものであれば、きっとアニメ版が好きになる視聴者もいると思いますし、原作ファンも新しいストーリーに満足できるかも知れません。
ちなみに、その方式をとって成功したアニメを私は知っています。
総評・・・というほど大したものでは無いのですが(汗)。
いろいろと間違っていたことは否定できませんし、最初数話を見ての期待通りにはいかなかったことは少し残念です。
しかし、主題歌を始め、それ以上に素晴らしいものはいくつもあり、何より私自身がこの半年間本当に楽しかったです。
最初にも言いましたが、スタッフさん、この半年間本当にお疲れさまでした!
そして半年ほどですが、TBやコメントをつけていただいた皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m
マチの戦いが終わり、最後のパイロットにはウシロが名乗り出た。自分たち15人が始めた戦いを、自分の手で終わらせるために――。家に戻ったウシロは、要次郎にすべての真実を打ち明け、要次郎もまたウシロの決意を受け入れる。ようやく素直になれたウシロは父の仕事を手伝い、カナには暴力を振るっていたことを謝り、償いとしてカナが暮らす家を守ることを誓うのだった。そして、ついに最後の敵が出現する。敵ロボットの顔に点る光の数はわずかにひとつ。相手も自分の地球を守るために戦い、勝ち続けてきた証である。ひとりコックピットに座るウシロは強敵を相手に苦戦しながら、仲間たちの姿を思い出していた。この戦いの結末は果たしてどうなるのか!?
※原作は読了しました。
――孤独ではないぞ。
【感想】
とりあえずスタッフさん、お疲れさまでした。
いろいろと改変が叩かれたりしていますが(私も過去の感想記事で結構言いましたし)、なんだかんだ言って楽しめました。いろんな意味で。
とりあえず総括は最期にして、今回の感想です。
宇白兄妹の物語としては十分な出来だったと思います。流石に後半の主人公だけあって、ウシロとカナちゃんの心情変化にはなかなかの説得力でした(この辺はマチもそうですね)。
しかし、宇白兄妹(町兄妹)の話に話数を割いた分だけ他のキャラの「物語」が薄っぺらくなってしまっているのが非常に残念でした。特にコモとかは、その弊害をモロに受けてしまったと思います。
またこの辺は後述。
●「ぼくらの」最後の戦い。
そして、「相手側」にとっても最後の戦いでした。
最初の頃は無関心・無表情・無感動を地でいっていたウシロが仲間達のことを回想するまでになったのか、と感激してしまいました。
もちろん2つ前の戦闘で、ウシロの親友だったカンジが15人について触れていたのも大きいと思います。
この辺の構成は素直に上手いと思いました。
●30時間にも及ぶ戦い。
街には戦闘を無言で見つめる人々。
息子を応援する父親。
兄を心配する妹。
佐々見さんが言った、「孤独ではないぞ」の言葉に象徴されるようでした。
少し胸が痛くなる演出だったと思います。
●そして、決着
ウシロが言った、「お前たちとも、すぐに会えるさ」というのは誰に向けた言葉なんでしょうか?
相手側の地球のパイロット、ということも十分考えられますが、私は「ぼくらの」の地球側――15人の仲間たち――に向けられた言葉のように感じました。
今回カナちゃんに対して「お前も15人目の仲間なんだぞ!」と言ったように、ウシロは仲間意識が強くなったように思えます。
そして、戦闘中の回想もありました。
だから、私は「お前たちとも、すぐに会えるさ」という言葉は敵を倒すことによって、最後のパイロットとして、パイロットだった仲間に向けた言葉なんじゃないか・・・と思うわけです。
もちろん、向こうのパイロットへの言葉という線もありますが(むしろ、そっちの方が濃いのではないかと思ったり・汗)。
●フタバとサンタ
再登場するとは思っていませんでした。
そして人によってはこの2人を見せることによって、「後味の悪い終わり方」だと思う方もいらっしゃると思いますが、私はちょっと納得してしまいました。
ダイチ回の感想にも書いておきましたが、原作ではこの後に『ダイチにーちゃんはあたしたちをおいていったんじゃないよね?』 というモノローグが入っていました。
当時は「なぜ削ったんだろう・・・?(´・ω・`)」と思っていたりしたんですが、なるほど、この展開に持っていくためだったんですね。
フタバ達が大好きだった兄の、本当の意味の死を知ることができて良かった、と思いました。
以下、いろいろと言いたいこととか(笑)。
まず、忘れ去られたナカマのユニフォーム。
これに関しては正直怒ってます。もうちょっとしっかりして下さいスタッフさん。
そして上記にも書いた、特定キャラの描写に時間をかけすぎ、他のキャラの個性が生かされていなかった点とか。
ナカマとアンコはまだ許容できました。それにしてもコモは酷い。
なぜコモに時間を割けなかったのか?と考えると。
そういえば当時、任侠アニメ:「やくざの」が放映していましたね(苦笑)。
正直ヤクザ設定の意味と言えば、コエムシを破壊する以外に無かったと思うんですが・・・もうちょっとこの辺をなんとか出来なかったんでしょうか。
何気にこのアニメ、1話1話で見るとなかなかなんですが、通して見ると・・・・・・っていうことが多かったような気がします。
それが最も顕著に出ているのが、支配者&財界投げっぱなしだったような。
私は投げっぱなしエンドでも全然気にしないタイプなのですが(例:「なるたる」アニメ版など・笑)、このアニメに関してはそんなモノを入れるくらいなら子供達のエピソードを入れろと(以下略)
最後に、原作改変について。
ここまで叩かれたのはかなり珍しいと思います。
ですが、いろいろ言いたくなる原作ファンの気持ちも分かります(私は原作をチズ編が終わった後に購入しました)。
「原作と全て一緒でないと価値がない/面白くない」という意見なら論外ですが、前半で一番叩かれていたのがナカマ編での、ナカマが自分の本当の気持ちを吐露するところという、ナカマ編の見せ場であったことから不満に思う気持ちもよく分かりました。(ちなみにナカマ役の声優、井口裕香さんは原作ではこのシーンが一番好きだ、と雑誌インタビューで仰っていたそうです)
あとはカコ・チズ編後半あたりでしょうか。
(チズ編改編については→こちらでいろいろと語っていたりします。)
この辺も個人的には許容範囲です。
が。
後半については原作関係無しに叩かれていたように思えます。
これは多分、一時期子供達の出番が急激に減っていたことからだとも思えます。
もちろん、一番の燃料は監督ブログであったことでしょう。
その他にも色々と尺の問題だとかがあったと思います。
だから、いっそのこと大きく変えてみてはよかったのでは?と思ったり。
(この案は、「月の静寂、星の歌」様の最終話感想にも出されています。)
確かに最初は原作ファンには叩かれるかも知れません。
が、「アニメ版」の出来が素晴らしいものであれば、きっとアニメ版が好きになる視聴者もいると思いますし、原作ファンも新しいストーリーに満足できるかも知れません。
ちなみに、その方式をとって成功したアニメを私は知っています。
総評・・・というほど大したものでは無いのですが(汗)。
いろいろと間違っていたことは否定できませんし、最初数話を見ての期待通りにはいかなかったことは少し残念です。
しかし、主題歌を始め、それ以上に素晴らしいものはいくつもあり、何より私自身がこの半年間本当に楽しかったです。
最初にも言いましたが、スタッフさん、この半年間本当にお疲れさまでした!
そして半年ほどですが、TBやコメントをつけていただいた皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m
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