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ねじの回転(上)(下)/恩田陸

2007年12月27日 20:58

つい今しがた読了しました。

ねじの回転―February moment (上)
ねじの回転―February moment (下)


個人的には名作。
ラストへの収束感はちょっと賛否両論ありそうですが。


独特な雰囲気に、ミステリ要素ホラー要素コメディ要素SFモノ青春モノなどをプラスしていく恩田さんの小説は前々から大好きなのですが、これはその中でもトップを争うほどの出来でした。

ちなみに、今まで一番好きだったのは「ドミノ」
コメディ要素たっぷりだったので、まさか今回その対極を行く「ねじの回転」がこの作品と争うなんて思いもしませんでした(笑)。



●紹介文


(上)
近未来。時間遡行装置の発明により、過去に介入した国連は、
歴史を大きくねじ曲げたことによって、人類絶滅の危機を招いてしまう。
悲惨な未来を回避するために、もう一度、過去を修復してやり直す。
その介入ポイントとして選ばれたのが1936年2月26日、東京「二・二六事件」の早朝。
そして史実にかかわる3人の軍人が使命をおうことになる。
過去の修復はできるのか!?



(下)
安藤大尉、栗原中尉、そして石原莞爾は、再生プロジェクトの指示のもと、
コンピュータ『シンデレラの靴』がつくり出す時間の狭間で
「再生」された過去をなぞり歴史を「確定」してゆく作業にとりかかる。
だが、3人の胸の内には、異なる決意があった。
錯綜する時間、空間、それぞれの思惑。
「二・二六事件」という歴史の事実に材をとり、自在な筆致で想像の極限を描くSF長編。


(裏表紙紹介文より)




この紹介文を見れば分かるとおり、
・SF小説
・タイムトラベルもの
・史実の事件

の要素が入ってます。


史実の事件とは、有名な「二・二六事件」
私はあんまり昭和史には興味が無くて(汗)、大まかなところしか知りませんでしたが、この小説はそんな深い知識は必要とせず(と言うより、作中でかなりの解説が入ります)、こんな私でもすんなり入り込むことができました。


安藤輝三
栗原安秀
石原莞爾

メイン格3人は、史実の人物です。
ですが、最も主人公に近いポジションの人は他にいます。
しかしこの小説は軍人3人の生き様と決意がメインに描かれているので、感情移入の対象はこの3人になりそう。


と言うか、三者三様の決意を目にした後のラストには、かなり来るものがあったり・・・。
正直、ラストは泣き出しそうでした。


とりあえず安藤大尉石原大佐の格好良さは異常(笑)。
でも一番のお気に入りキャラは栗原中尉かな。「人間っぽさ」が一番出ていて、何気に上司思いというところがかなり好きです。



作品を盛り上げる要素としての「時間遡行」も上手い感じで入ってます。
この要素が入ってるからこそ、初めからクライマックスのような(笑)展開の連続。
いやー、「ここが佳境では?」と思った所が少なくとも6箇所はありました。
上巻では、ものすごく上手な「引き」を久しぶりに感じましたし、構成にも満足。


国連側もいいキャラが揃ってますし、マツモトとアルベルトの会話にはいろいろと思うところも。
その会話の中にあった、↓

「好奇心は人間に与えられた最強のギフトだ」

という一文は、ある意味この小説の本質とも言えますしね。




SF的要素が苦手な人は取っつきにくいかも知れませんが、正直その辺を流し読みして(ぉぃ 、軍人3人の思いだけをじっくり読んでもなかなかの評価はあると思います。
全部読み込むとさらにこの小説の虜になると思いますが(笑)。

かなりのおすすめです。




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