スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

漫画版「冷たい校舎の時は止まる」感想

2010年05月06日 18:46

冷たい校舎の時は止まる(1) (KCデラックス)冷たい校舎の時は止まる(1) (KCデラックス)
(2008/11/17)
新川 直司

商品詳細を見る

原作は辻村深月さん、作画は新川直司さんです。
ちなみに原作は既読です。

全4巻となっています。
これを聞いたときに思ったのは、「尺が足りないのではないのだろうか・・・」ということですが、
実際にその予感が当たってしまったと感じました。特に後半の駆け足展開が目立ってます。


原作好きとしてはかなり残念な改変がいくつかあります。
まず第一に景子編のキーパーソンである、諏訪裕二とのエピソードがごっそり削られていること。
原作は本当に心理描写が緻密で、景子の裕二に対する心の動きを細やかに描いていたため、どうしても漫画版は見劣りしてしまいます。

あと、リカ編でも榊先生があまり絡まなかったり、春子が深月をかばう(?)シーンを入れなかったのがかなり惜しいと思います。
特に後者は数ページでよかったのでどこかに入れてほしかったです。

そしてラストの菅原編ですが、私は原作で「HERO」の意味を知った時にかなりぐっと来たので、
この「ヒーロー」の描写がばっさりカットされていたのが本当に残念でした。
(補足しておくと、菅原編はかなりまとまっていたと思います。これは私の個人的な感想です、念のため。)



まああの原作量を4巻で完璧にまとめるというのは土台無理な話ですから、かなり残念には思うものの、仕方ない面もあると思います。
ここからは素晴らしいと思ったところ。

ひとつひとつの絵の雰囲気がかなり私好みです。
特に充編で屋上の告白シーンは幻想的かつ爽やかな感じがしていてとても素敵だと思います。

あと4巻176ページの深月のカットは本当に美しい。
ぜひカラーでも見てみたいところでした。

それに作画の新川さんは、どちらかというと情報量をコマに詰め込むタイプではなく、
ページを使いながら雰囲気を出していくタイプの漫画家さんだと思うので、原作の持つ雰囲気と合っているのではないでしょうか。
特にカラーイラストが上手で、毎回表紙と口絵についてくるカラーイラストはかなりお気に入りです。

また尺が無かった後半とは違い、前半のエピソードはかなり丁寧に描きこまれているので
私にとってほぼ文句のないものに仕上がっています。
原作ではすこし印象の薄かった充編が、漫画版ではかなり印象深いものになっているのが大きいです。


まとめると、やはり尺の足りなさが大きな問題だったと思います。
せめてあと1巻、できれば2巻あると、私の中でもかなり評価が変わっているはずです。

うーん、やはりこの作品を勧めるときは原作となってしまいそうですね。
トリックを知らない時が一番楽しく読むことができる作品なので、どうしても描写が細かい方を勧めてしまうと思います。

ですが、素敵なところもたくさんある漫画でした。特に充の良さを再確認できたのは大きかったです。
個人的には、買ってよかった作品。


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://rapturous823.blog105.fc2.com/tb.php/497-123ec06d
    この記事へのトラックバック


    最近の記事


    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。